面接すべてに失敗し、ボストンキャリアフォーラムで全滅(=内定なし)になったらどうするか

あまり考えたくない話しですが、少なくない数の学生が直面する事実、それが面接すべてに失敗し、ボストンキャリアフォーラムで全滅してしまうケースです。もし全滅したらどうすれば良いのでしょうか? ケース別に考えてみたいと思います。

卒業まで1年以上ある新卒の学部生/院生の場合

卒業まで1年以上ある新卒の学部生/院生は、最も失敗に余裕があるグループです。基本的にこのグループはインターンシップを探しているため、別のルートでインターンを探すことになります。

1)その他のキャリアフォーラムに挑戦する

基本的にキャリアフォーラムは1年を通して場所と規模を変えながら開催されています。自分の予定と予算の合うキャリアフォーラムに参加してみましょう。

2)大学のキャリアセンター経由でインターンシップを探す

当然ですが、大学のキャリアセンターでもインターンシップを探すことができます。

3)ネットワーキング

あとは、コネを使いまくるということも選択肢です。コネというと日本では悪いイメージがありますが、海外ではコネつまりネットワーキング(人脈)も実力のうちと考えられています。前職のつながり、卒業生のネットワークなど使えるものは何でも使い、インターンシップを探しましょう。

4)1年後のボストンキャリアフォーラムに挑戦する

卒業まで1年以上ある、ということは基本的にはインターンシップ狙いの学生であるはずです。安心してください。来年のボストンキャリアフォーラムがまだあります。今回参加して明確になったギャップや反省をよく振り返り、1年後のボストンから逆算して準備をすることができます。

むしろ、この時点で多くの課題に気づけたことで、卒業まで1年を切っていて、一発勝負でボストンキャリアフォーラムに挑戦しようとしている他の学生と比較し、非常に有利な立場に立てていることになります。

卒業まで1年を切っている新卒の学部生/院生の場合

1)その1.12月に開催される東京キャリアフォーラムに挑戦する

米国の大学に留学している学生であれば、迷わず翌月の帰国チケットを購入しましょう。そうです毎年12月には東京ウインターキャリアフォーラムがあります。また、ほぼ同時期の開催でマイナビ国際派就職EXPOもあります。この二つの就職イベントだけで少なくない数の企業に応募することができます。

2)新卒向けエージェントを活用する

通常、人材紹介会社というのは経験者向けですが、数は少ないものの、新卒向けの人材紹介会社というのも存在しています。

3)国内学生は就職浪人、海外留学生は卒業時期をずらす

東京キャリアフォーラム、そしてその後のキャリアフォーラムも滑ってしまったら、別のオプションが卒業時期を伸ばすという作戦です。

国内学生の場合は学年単位となるため、就職浪人という選択肢になります。

幸いなことに海外の大学の場合は学年という概念が希薄で、留年という概念自体が存在していません。最低限度の単位を取得し続けるなど、卒業時期をずらしましょう。

学費がかかるのは痛いところですが、進路が決まらないまま社会に放り出されるリスクを考えると安い出費と言えるのではないかと思います。

「新卒」ステータスを維持するメリット

新卒のジョブマーケットの規模はざっくり2万社40万人です。これが、一度卒業してしまうことで第二新卒扱いになってしまい、ジョブマーケットの規模は4000社4万人まで縮小します。通常、第二新卒というのは新卒で入社したものの、1-3年以内に退職してしまった人材の穴埋めです。そのため、ジョブマーケットの規模に10倍もの開きがあるのです。

4)大学院への進学も一つの選択肢

就職がどうしても決まらない場合、進学というのも一つの選択肢でしょう。学部生の場合は大学院を、修士課程の院生はPh.Dを目指すというオプションもあります。

ただし、進学は専門性という武器が手に入る反面、年齢を重ねるというリスクと、専門性が深くなる分、ジェネラリストとしての可能性を狭める可能性があることも覚えておく必要があります。

年齢に関しては、海外で就職する場合は特に問題になることもありませんが、横並び意識が強い日本の場合は学士の場合は22−23歳、新卒の修士生の場合は25歳以上になるとその分人事部からの目が厳しくなります。

卒業まで1年以上ある就業経験のあるMBA生の場合

卒業まで1年以上ある就業経験のあるMBA生の場合、ボスキャリで失敗するということは、1年目と2年目の間の夏休み期間のインターンシップの獲得に失敗した、ということです。

MBAプログラムでは、通常この夏休みにインターンシップを経験することを強く推奨しています。MBA生にとってのインターンシップとは、1年間学んだことをアウトプットする機会であり、高い角度でフルタイムのオファーを受ける内定獲得の機会、そして資金を獲得する機会でもあります。

1)12月に開催される東京キャリアフォーラムに挑戦する

学部生同様、東京キャリアフォーラムに挑戦することができます。ただし、東京キャリアフォーラムでは、MBAのインターンシップ求人はボスキャリと比較すると少ない傾向があるので注意が必要です。

2)大学のキャリアセンター経由でインターンシップを探す

当然ですが、大学のキャリアセンターでもインターンシップを探すことができます。最近僕のMBAの後輩も、某グローバルPCメーカーから大学のキャリアセンターでのインターンシップを獲得しました。

3)大学の教授のアシスタントをする

大学の教授によっては、リサーチアシスタント等を募集していることもあります。

4)開き直って夏休みを楽しむ

真面目な話、インターンシップをどこからも見つけることができずに、夏休みを遊んで過ごすことになる学生もいます。本命は翌年の就職活動なので、これはこれでありです。

卒業まで1年を切った就業経験のある就業経験のあるMBA生

卒業まで1年を切っている就業経験のあるMBA生は、ボスキャリで失敗するとかなり苦しい立場に追い込まれます。MBAプログラムの場合はほとんどのプログラムが2年制になっているため、留年や卒業時期の延長というオプションが使えませんし、通常、学費が高額すぎて現実的ではありません。卒業を半年後に控え、授業を受けつつ、就職先を探すことになります。

1)当然のこととして、東京キャリアフォーラムに挑戦する

当然のこととして、東京キャリアフォーラムに挑戦しましょう。キャリアフォーラム参加の際は、転職エージェント経由での面接もうまく組み合わせて時間を有効に使うべきでしょう。

2)転職向けのエージェントを活用する

ただ、職歴のあるMBA等の院生の場合、学部生には使えない別の就職活動ルートがあります。それが、転職向けの人材紹介会社の活用です。以下は日本国内の転職市場でトップ3の人材エージェントです。すぐにそれぞれのサービスに登録して、会社を紹介してもらいましょう。

・業界1位:リクルートエージェント
・業界2位:DODA
・業界3位:JAC Recruitment

余談ですが、管理人もMBAですが、MBA卒業後の最終的な就職先はエージェント経由でした。各エージェントは登録すると担当者がつきますので、自分のことをよく知ってもらうなら、留学前や一時帰国の折に登録を済ませておいて、担当者と簡単な面談だけでもしておくと卒業が近くなっても焦らずに済むかもしれません。

3)ネットワーキング

学部生同様、ネットワーキングは非常に重要です。MBA生の場合、強固な卒業生のネットワークがあるはずです。このネットワークは大学のキャリアセンター経由で紹介してもらうこともできるでしょうし、LinkedInなどを使って卒業生を探すこともできるはずです。

実際、僕のMBAのクラスメイトはLinkedinでJPモルガンのシンガポールオフィスで働いている卒業生にコンタクトし、面接まで漕ぎ着けて見事内定を勝ち得ました。7年後、彼にコンタクトしたらマネージングディレクターにまで昇進していて驚きました。彼の行動力が開いた結果だと思います。

また、就業経験があれば、前職での人間関係も活用できるかもしれません。元の職場に戻るのも一つの選択肢になるでしょうし、取引先と良好な人間関係が築けていれば、その企業に応募することもできるかもしれません。

まとめ

ボスキャリで失敗する、というのはなかなかきつい経験です。

しかし、上記で説明した通り、色々な手段が残っています。諦めなければなんとかなります。

僕のMBAのクラスメイトでも、リーマンショックの影響で卒業時に就職が見つからず、家族で半年ほどホームレスになった友人や、コックをして食い繋いだ友人などもいます。あれから何年も経って、二人ともきちんとした会社で働いています。

そして思い込みは捨て、決して諦めずに行動し続けることが大切です。