ボストンキャリアフォーラムの選考に学歴フィルターはあるのか?

ボストンキャリアフォーラムの選考に学歴フィルターはあるのでしょうか? この記事ではこのテーマについて解説してみたいと思います。

そもそも学歴フィルターとは?

そもそも就職活動における学歴フィルターとは何でしょうか?

学歴フィルターとは、学歴フィルターとは主に大学名などの学歴を基準に選考し、一定以上の基準に満たない大学の生徒などは大学名だけで足切りをすることを指します。

この学歴フィルターは昔から存在していますが、2021年のマイナビ事件でまた脚光を浴びることとなりました。

マイナビ「大東亜以下」メール事件

ことの発端は、マイナビ新卒紹介に登録する学生が受け取ったメールのタイトルが「<第1>大東亜以下➈」となっていたとする就活生のTwitter投稿からでした。

メールは流通大手である東急ストアのセミナーを紹介するものでしたが、「大東亜以下」との文言が学歴フィルターである、と就活生を騒がせることになりました。

大学のグループ名がメール件名に入っているのは、このマイナビ新卒紹介の担当者がコピー&ペーストで消去し忘れた、いうなれば確認ミスによるもの、と思われます。

炎上したのは、このメールを受け取った就活生が学歴による差別と感じた学生たちが不快に感じたため、SNSで拡散され、全国的な注目を集めることとなりました。

学歴フィルターの前提は偏差値

考えてみると分かりますが、この学歴フィルターの前提になっているのは大学の受験偏差値です。

例えば、関東の私立大学では、偏差値のグループごとに以下のような大学グループがよく使われています。

  • 偏差値70前後:早慶上智ICU(早稲田大学、慶応大学、上智大学、国際基督教大学)
  • 偏差値65前後:GMARCH(学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)
  • 偏差値55前後:日東駒専(日本大学、東洋大学、駒沢大学、専修大学)
  • 偏差値45前後:大東亜帝国(大東文化大学、東海大学、亜細亜大学、帝京大学、国士舘大学)

採用側の企業にとって学歴フィルターは悪ではない

学歴フィルターは学生側からすると「学歴差別」のような文脈で語られることが多いのですが、採用側の企業からすると、絶対に外すことのできない重要なステップです。

以前、リクルートで採用担当をしていた元役員から話を聞くことができたのですが、彼の説明によると、学歴フィルターは企業からすると採用効率を上げるために絶対に必要なプロセスだ、と言っていました。

有名企業になると、書類選考のエントリー数だけで数千、数万人に及びます。一方、採用側の人事部員の数などはリソースに限りがあるため、優秀な人材を採用できる可能性が高いグループを何らかの方法で効率的に選別する必要が出てきます。

ここに、学歴が使われているのです。

管理人の国内就職活動経験

僕は明治大学出身ですが、日本で就職活動をしていた時、リクナビ経由で企業セミナーや集団面接などの予約を取り、現地で他大学の学生と自己紹介などをすると、他大学の学生たちは、ほぼ必ず早慶上智か同じGMARCHのいずれかの学生たちでした。

不思議と東大・京大レベルの人たちには会ったことがありませんでしたし、日東駒専や大東亜帝国の学生たちにも同じく出会ったことがありませんでした。

今考えてみると、「私大GMARCH以上」というグルーピングの選考過程に入れられていたのだと思います、

ただ、企業側は悪評が立つことを恐れて、表立っては絶対に学歴フィルターをかけていることを認めようとはしないでしょう。

しかしこれが現実です。

ボストンキャリアフォーラムの選考に日本同様の学歴フィルターはない

結論から言うと、ボストンキャリアフォーラムに日本同様の学歴フィルターはありません。

これにはいくつかの理由があります。

理由その1:海外大学に偏差値なる基準が存在しない

海外大学においては、日本の偏差値のような世界中の大学をグルーピング化して優劣を付けるような共通基準が存在しないからです。

もちろん、ハーバードやスタンフォードなど、誰もが知る超一流の大学ならば学校名だけで学生の優秀さも想像できるかもしれません。しかし、アメリカの中堅どころの大学の名前など、知っている日本人の採用担当者の方が少ないでしょうし、ヨーロッパやアジアになればなおさら大学名は意味をなしません。

理由その2:母集団の数が違い過ぎる

国内採用の場合、40万人と言われる新卒対象者たちが企業に応募してきます。そのため、前述の通り、有名企業になると、書類選考のエントリー数だけで数千、数万人に及んでしまうため、効果的に足切りをする必要性があります。

しかし、ボストンキャリアフォーラムの場合は母集団の数はボストンキャリアフォーラム全体で5000人前後です。国内採用のように、効率を重視して、数千人を足切りしなければならないような状況はないのです。

ボストンキャリアフォーラムの選考で利用されるフィルターは?

ではボストンキャリアフォーラムでは、どのようなフィルターが利用されるのでしょうか?

実は、ボストンキャリアフォーラムでは、何をもとにスクリーニングされるのか、ゲームの参加ルールがある程度明確になっています。

それは、応募資格に書かれています。以下はボストンコンサルティンググループの新卒コンサルタントの応募資格です。

BCFで利用されるフィルターその1:学位と専攻

エンジニア職などの場合、当然ですが理系を専攻している必要があります。以下はヒロセ電機グループの応募資格ですが、理系積極採用とはっきり書かれています。

また、ビッグフォーなどの監査法人の場合はアカウンティングを学んでいることが条件になります。

BCFで利用されるフィルターその2:GPA

大学名でのスクリーニングをしにくいボストンキャリアフォーラムでは、学生の優秀者を測る物差しとして、GPAが使われるケースが多々あります。

BCFで利用されるフィルターその3:英語力

英語力も初級から上級まで、レベルによってスクリーニングされる場合があります。これは入社後に求められる英語能力のレベルを著しています。

BCFで利用されるフィルターその4:卒業予定の大学の場所

ボストンコンサルティンググループのように、国内大学から交換留学している人を除外するケースもあります。これは英語の上達度や海外経験の厚みなどを考慮し、切り捨ててしまった方が採用効率が良いと判断しているからです。