職種選びは人生を大きく左右する
学生が深く考えずに、後々の人生を振り返って後悔する可能性が高いのが、この職種選びです。業界が海、会社が船であるならば、職種というのは、乗った船の中で何をするのか？という問題です。
実は、就業経験のない学生たちにとって、最も難しいのがこの職種選びで、仕事をやった経験がないがために、どうしてもイメージ先行型になってしまいがちです。
よくあるのが、「どんな業界を志望しているのですか？」と学生に聞くと、「外資系金融とコンサルです。」という答えが返ってきます。
しかし、投資銀行などの金融業と、コンサルティング業界のコンサルタントの仕事内容を比べてみると、共通点は激務と高給ということくらいで、中身はまったく異なります。ですから、自分の適性や職種について深く考えている人は、軽々しく、上記のような答えをしない可能性が高いと僕は思っています。
代表的な職種の解説
以下は、代表的な職種です。しかし、現代の多様な社会や産業には、新しい職種が次々に生まれ、既存の職種も変化していくため、常に最新の情報にアクセスし、自己啓発に努めることが重要です。また、自分自身がどのような職種に興味や適性を持っているのかを理解することも、自己分析やキャリア選択の上で大切なポイントです。
営業職：
製品やサービスを販売するために、顧客との交渉や提案、契約などを行う職種です。営業職には、ルート営業や法人営業などがあり、営業成績を上げるために、新規開拓や既存顧客のフォローなどが求められます。また、営業職は企業の中でも比較的高い報酬が期待できる職種の一つです。
経理：
企業の財務管理や資金調達、予算編成などを担当する職種です。具体的には、帳簿の管理や決算処理、税務申告などが主な業務となります。経理職には、経理担当者や財務部長などがあり、企業の健全な経営に貢献することが求められます。また、経理職には、会計士や税理士などの資格を持つ者も多く、専門知識が求められる職種となっています。
企画・管理：
企業の戦略的な方向性を決定し、組織内の業務を遂行するための計画を策定する職種です。具体的には、事業計画の策定や新規事業の立ち上げ、予算編成などが主な業務となります。企画・管理職には、事業部長や部門責任者などがあり、企業の経営戦略に貢献することが求められます。また、管理職には、社員の指導や育成などの人事管理のスキルも必要とされます。
事務・アシスタント：
企業内の事務処理や秘書業務を担当する職種です。具体的には、電話対応やメールの送受信、書類整理などが主な業務となります。事務・アシスタント職には、一般事務や受付担当、秘書などがあります。この職種は、企業内の業務を円滑に進めるための重要な役割を担っており、コミュニケーション能力や細かい作業に耐える精神力が求められます。
販売・サービス職：
商品やサービスの販売や提供をする職種で、店舗や営業所での接客や販売、商品の陳列や在庫管理などを担当します。販売・サービス職には、店舗販売員や営業員、サービススタッフなどがあります。顧客に対する接客や問題解決能力、販売戦略の提案力などが求められるため、コミュニケーション能力やセールススキル、マーケティング知識が重要なスキルとなります。
専門職（コンサルや監査法人など）：
企業の経営課題や業務改善などを支援するために、専門的な知識や技術を持って業務に取り組む職種です。具体的には、コンサルタントや監査法人、税理士などがあります。企業の課題解決や業務改善を行うために、幅広い知識や経験が求められます。専門職には、高いスキルと知識が求められるため、専門的な資格や実務経験が必要な場合があります。
金融系専門職：
銀行や証券会社、保険会社などで、金融商品の販売や投資アドバイス、融資審査やリスク管理などを行う職種です。金融系専門職には、銀行員や証券アナリスト、保険営業員などがあります。顧客に対して金融商品やサービスを提供するために、専門的な知識や経験が求められます。また、金融商品の価値評価やリスク分析、法規制に関する知識も必要となります。
公務員・教員・農林水産関連職：
国や地方自治体で、行政や公共サービスを担当する職種です。具体的には、警察官や消防士、教員、農業や林業の関連職種があります。公務員・教員・農林水産関連職は、国民の生活や社会の安全、教育などに貢献するための重要な職種であり、国民に対する責任や使命感が求められます。
公務員は、国や地方自治体の役所や各種機関で、行政業務や公共サービスを担当します。教員は、小中高等学校や大学で教育業務を担当し、生徒や学生の指導や教育プログラムの企画・実施などを行います。農林水産関連職は、農業や林業、漁業などの産業に従事し、食料や木材、魚介類などの生産や管理、保全などを担当します。
技術職：
製造業や建設業、情報通信業などで、製品やサービスの設計、開発、製造、保守、改善などを担当する職種です。技術職には、設計エンジニアや製造技術者、システムエンジニアなどがあります。技術職は、高度な専門知識や技術を持ち、新製品の開発や既存製品の改善、品質管理などを行います。また、問題解決能力やチームワークが求められます。
医療系専門職：
医療機関で、医師や看護師、臨床検査技師などとともに、患者さんの診療や治療、ケアを担当する職種です。医療系専門職には、臨床心理士や栄養士、理学療法士などがあります。医療系専門職は、患者さんの診療や治療、ケアに必要な専門的な知識や技術を持ち、安全で質の高い医療を提供することが求められます。
クリエイター・クリエイティブ職：
広告代理店や映像制作会社、出版社、デザイン事務所などで、広告や映像、グラフィック、Web、音楽などの制作に携わる職種です。クリエイター・クリエイティブ職には、クリエイティブディレクターやデザイナー、ライターなどがあります。
クリエイター・クリエイティブ職は、自由な発想やアイデア、感性を活かし、クライアントのニーズやマーケットのトレンドを把握し、オリジナルで魅力的なコンテンツを制作することが求められます。また、クリエイター・クリエイティブ職は、クライアントとのコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力も重要です。
職種についての理解を深める方法
職種についての理解を深めるためにはいくつかの方法があります。一つだけの情報ソースに頼らず、複数方法を組み合わせて、職種についての理解を深めていくことが大切です。また、自分自身がどのような職種に興味を持っているのか、自己分析を行いながら、情報収集をすることも重要です。
１：専門書や記事を読む：
専門書や業界誌、オンライン記事など、職種に関する情報を取り入れることで、職種の仕事内容や業界の動向を知ることができます。また、専門家のインタビュー記事やブログなどを読むことで、職種に必要なスキルや資格、キャリアパスについても知ることができます。
２：インターンシップやボランティア活動：
職種に直接触れることができるインターンシップやボランティア活動に参加することで、職場の雰囲気や業務内容を体験することができます。また、現場で働く人々とのコミュニケーションを通じて、職場の文化ややりがい、難しさなどを知ることができます。
３：企業説明会やセミナーに参加する：
企業説明会やセミナーに参加することで、職種に関する情報を直接聞くことができます。また、職場の雰囲気や働き方についても知ることができます。
４：インターネットで情報収集する：
インターネットを活用して、職種に関する情報を収集することもできます。業界のWebサイトや専門サイト、業界団体のウェブサイト、SNSなどから情報を収集し、さまざまな角度から理解を深めることができます。
５：知人や先輩に聞く：
知人や先輩に、職種についての情報や、実際に働いている体験談などを聞くことで、リアルな情報を得ることができます。また、彼らのキャリアパスを知ることも、自分自身のキャリア選択に役立つことがあります。
