MBAの就職活動の全体像
MBAプログラムに在籍している学生は、年によって変わりますがおよそ一学年300人前後と思われます。そして、その大多数がボストンキャリアフォーラムにやってきます。
MBAプログラムに在籍している学生達は、次の2点の面で、通常の学生達と異なっています。
1.就業経験があるため、転職活動となる
2.ビジネス全般にわたる、高度な知識と理解がある(と考えられている)
そのため、ボストンキャリアフォーラムに来る企業のいくつかは、「MBA採用枠」なるものを持っており、MBAだけを採用のターゲットにしている場合も多くあります。
例えば、投資銀行の多くは、MBA採用が活発であり、アマゾンは、MBAだけが採用の対象になっています。
MBAの受け入れ先企業
MBAを採用している企業には、大きく3つのグループがあります。
1.MBAを定期採用しており、ボストンキャリアフォーラムに参加する企業
2.MBAを定期採用しているが、ボストンキャリアフォーラムに参加しない企業
3.スポットが突然空いた場合にMBAを採用の対象とする企業
ボストンキャリアフォーラムに来る企業というのは、基本的には1のグループで、MBAを定期採用している企業群です。これが意味していることは、ボストンキャリアフォーラムだけを就職活動のターゲットにしていると、グループ2の企業群から得られる機会を失ってしまう、ということです。
その1:MBAを定期採用しており、Boston Career Forumに参加する企業
下記が、ボストンキャリアフォーラムでMBAを積極採用している企業です。下記を見て分かるように、MBAを積極採用している企業は、メディカル、金融、プロフェッショナルファーム、ITなどで、グローバルに事業を展開している会社です。
医療業界
- ジョンソン・エンド・ジョンソン
- 日本イーライリリー
金融機関
- BNPパリバ証券会社
- クレディ・スイス証券
- シティバンク銀行
- バークレイズ・キャピタル
- メリルリンチ日本証券
- モルガン・スタンレー証券
- 東京スター銀行
- 野村證券
- 日興シティグループ証券
- スパークス・グループ
監査法人
- 監査法人トーマツ エンタープライズ リスク サービス
- アーンストアンドヤング・トランザクション・アドバイザリー・サービス
- デロイト&トウシュ米国LLP日系企業サービスグループ
コンサルティングファーム
- プロティビティジャパン
- ベイン・アンド・カンパニー
- アイ・エム・エス・ジャパン
- ZSアソシエイツ
- L.E.K./ACUMENJAPAN,L.L.C.
- ベインキャピタル・アジア・LLC
IT業界
- アマゾン ジャパン
- Microsoft
その2:MBAを定期採用しているが、Boston Career Forumに参加しない企業
このグループ企業はあまり数が多くありませんが、P&Gなどが該当します。P&Gは、CFNに登録していると、東京でのワークショップの連絡が届き、採用活動に乗ることができます。
このグループの特徴は、MBAを採用することの優先順位が、社内的にあまり高くないか、あえてボストンに参加しなくても、ネームバリューなどから、応募者が勝手に集まるので、参加を必要としていない、もしくは、MBAは欲しいが、新卒のMBAを採用しようとしていない、などが上げられます。
その3:スポットが突然空いた場合にMBAを採用の対象とする企業
このグループは、完全に、ボストンキャリアフォーラムでの就職活動から漏れるグループです。ポジションの空き状況が常に流動的であるため、常にアンテナを張っておく必要があります。
このグループにアプローチする最もよい方法は、ヘッドハンティングの会社に登録しておくことです。登録しておけば、彼らが可能性のある案件を、MBAの学生達に持ってきてくれます。