新卒採用2022年問題に伴う人材争奪戦と業種別の初任給比較

2018年6月1日付けの日経新聞は1面で新卒採用2022年問題について特集を組みました。いずれも知っておいて損はない傾向です。

就職活動開始ルールの形骸化

国内大学生の就職活動は6月1日に解禁されたが、インターンシップなどを活用した解禁前の青田買いは激化傾向にあり、2019年卒に至っては、6月1日前に4割が内定を得ている

新卒採用2022年問題

新卒の大半を占める22歳人口は120万人で推移してきたが、2022年を境に減少基調に入り、毎年数万人のペースで減少を続ける見込み

ネット企業を中心に初任給の上昇傾向

ヤフー、サイバーエージェント、メルカリなどはAI関連の技術者を中心に初任給を100-200万円ほど値上げする方針を決定。年功序列が崩れつつある。

業種別の新卒初任給は

参考までに、日本経済団体連合会が2017年に実施した2017 年3月卒「新規学卒者決定初任給調査結果」を元に、業種別の月収と年収の比較表を作成してみました。年収については、ボーナスが春と冬に2.5ヶ月分、合計5ヶ月分支給されるという計算で算出しています。

産業 月収 年収(推定)
石油・石炭製品 245,927 4,180,759
新聞・出版・印刷 236,095 4,013,615
化学・ゴム 217,726 3,701,342
土木建設業 216,858 3,686,586
紙・パルプ 215,850 3,669,450
金融・保険業 214,933 3,653,861
製造業平均 213,839 3,635,263
繊維・衣服 212,950 3,620,150
サービス業 212,937 3,619,929
非製造業平均 211,676 3,598,492
機械器具 211,492 3,595,364
その他の製造業 210,818 3,583,906
金属工業 210,683 3,581,611
食料品 210,065 3,571,105
卸売・小売業 209,313 3,558,321
運輸・通信業 209,008 3,553,136
窯業 207,497 3,527,449
電気・ガス業 203,893 3,466,181

こうして年収をみてみると、最も高い業界でも400万円程度のため、100−200万円の上乗せは大きな違いかと思います。