1. グローバルな事業拡大を見据えた「総合職」採用の主流化
多くの企業が、特定の専門分野に限定せず、総合的なビジネス能力と海外経験を活かせる「総合職」を募集の主軸としています。これは、留学経験者が持つ異文化理解力や主体性を、将来のグローバル展開の推進役として期待しているためです。
広範な分野での活躍期待:
総合職の業務内容は多岐にわたり、営業、マーケティング、事業企画、管理部門(人事、経理、財務)など、企業の基幹業務すべてをカバーしています。
ジョブローテーションとキャリアの柔軟性:
MIXIのビジネスプランナー職やHENNGEのビジネス総合職では、初期配属後にセールス、カスタマーサクセス、PMM(プロダクトマーケティングマネージャー)、人事など、部門内または部門を超えたジョブローテーションやキャリアパスの転換が例示されており、個人の意思と成長に応じてキャリアデザインを実現できる環境が示されています。
2. DX/IT推進を担う技術系・専門職の需要増大
ITやテクノロジーを事業の中核に置く企業、およびDXを推進する企業において、高い技術的専門性を持つ人材の募集が目立ちます。
コンサルティング/SIer:
アクセンチュアはビジネスコンサルタント職、デジタルコンサルタント職を募集し、デロイト トーマツ グループもサイバーコンサルタントやリスクアドバイザリーコンサルタント(AI&データコンサルタント職を含む)を積極的に採用しています。アバナードはソフトウェアエンジニア、AIエンジニア、Data Platformエンジニアなど、多岐にわたる専門エンジニア職を募集しており、ITスキルの高い方やプログラミング経験者を歓迎しています。
ゲーム・エンタメ業界の高度化:
セガは総合職に加え、データアナリストやプログラマといった専門職を募集しており、MIXIもアプリケーションエンジニアを募集しています。ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、ソフトウェア開発エンジニアやセキュリティ開発エンジニア、AI/MLエンジニアといった高度な技術職を募集しています。
DX・R&Dの強化:
TBSテレビは「新たな成長期」に向け、テクノロジー部門としてコンテンツ制作技術、配信送出システム、R&D、DX、データサイエンス・データマーケティングといった幅広い分野の専門家を募集しています。
3. グローバル事業展開を牽引する特定分野の専門職
特定の市場や機能に特化し、海外経験を直接的に活かせる職種が求められています。
海外営業・貿易・マーケティング:
食品メーカーのひかり味噌は海外営業職を、医療機器メーカーの日本ライフラインは海外営業部とグローバルマーケティングを募集しており、日本発の技術や価値を世界に広める役割を期待されています。商社のGSIクレオスはグローバル職を、豊島株式会社(繊維専門商社)は総合職(海外駐在の可能性あり)を募集しています。
経営幹部候補/次世代リーダー:
医療コンサルのシーユーシー(CUC)は、事業の上流である企画立案から実行までを担う事業家としての成長が期待される総合職を募集しており、サノフィはFast-track 経営幹部育成プログラムの募集を行っています。
4. BCF特有の採用ターゲット(卒業年度の拡大とMBAの優遇)
BCF2025では、通常の「2027年4月入社」だけでなく、海外大学の卒業時期に合わせて柔軟な入社時期を設定している企業が多いです。
入社時期の柔軟性:
多くの企業が「2026年4月/10月入社」「2027年4月/10月入社」といった複数の入社時期を設けており、特に秋入社(10月)のオプションを提供している企業が目立ちます。
MBA/キャリア人材の重視:
ANAは「企業における就労経験を1年以上有する方」を対象としたグローバルスタッフ職を募集しており、アクセンチュアやデロイト トーマツ グループ、KPMG JAPANなどは、MBA取得者や第二新卒・転職者を対象に含め、採用を優遇しています。



