ボストンキャリアフォーラムの会場では、毎年必ず目にする「ある光景」があります。
以下の写真は会場の一角ですが、テーブルに向かって必死にペンを走らせている学生の姿がちらほらと見受けられます。

そう、毎年ほぼ例外なく散見されるのが、「選考中に履歴書が足りなくなり、会場で必死に手書き(または修正)している学生たち」の姿です。
厳しいようですが、この状況は非常にもったいない時間の使い方であり、パフォーマンスとしては最悪と言わざるを得ません。貴重なフォーラム当日に履歴書を書いているということは、「自分は銃に十分な弾も込めずに戦場にやってきました」と周囲に宣言しているようなものだからです。

なぜ、当日に履歴書が足りなくなるのか?
そもそも、なぜ十分な枚数を用意したはずの履歴書が足りなくなってしまうのでしょうか?その理由はシンプルです。
「事前応募での面接予約が少なく、当日のウォークイン(Walk-in)に頼りすぎているから」です。
ウォークインでは、まず間違いなく履歴書の提出が求められます。実際にウォークインを経験すると分かりますが、有名企業であるほど競争率は高く、書類選考だけで落とされてしまうことも珍しくありません。その都度、皆さんが多大な時間をかけて作成した履歴書が1枚、また1枚と消えていくのです。
「履歴書を当日に会場で書く」という状況に陥った時点で、自分は準備不足のままボストンキャリアフォーラムという戦場に来てしまった、という事実を直視する必要があります。
「弾切れ」を防ぐ!履歴書準備の鉄則
当日の貴重な時間を「記入作業」ではなく「企業との対話」に使うために、以下のポイントを必ず押さえておいてください。
1. 印刷枚数の目安は「想定の2倍」
多くの学生が「20枚あれば十分だろう」と考えがちですが、ウォークインを中心に回る予定の学生は、あっという間になくなります。また、面接官が複数人いる場合、その場で「もう1部いただけますか?」と言われることもあります。
| 状況 | 推奨枚数 |
|---|---|
| 事前予約が多い(5社以上) | 30枚〜 |
| 事前予約が少ない・ウォークイン中心 | 50枚〜 |
| 念の為の予備 | +10枚 |
2. 写真・データはUSBで持参する
どれだけ準備しても、想定外の事態は起こります。万が一足りなくなった場合に備えて、以下の準備をしておきましょう。
- 履歴書データ(PDF)を入れたUSBメモリを持ち歩く:会場内のビジネスセンターや、近隣のFedEx Office(Hynes Convention Center周辺にあります)ですぐに印刷できるようにしておきましょう。
- 証明写真の予備を持つ:手書き用レジュメが必要になった際、写真がないと致命的です。裏面シール付きのものを多めに持参してください。
3. 英語版と日本語版、両方のセットを用意
企業によっては「日本語のレジュメと英文レジュメ(CV)の両方を提出してください」と求められるケースが多々あります。片方しか持っていないと、その時点でチャンスを逃すことになります。
ボストンキャリアフォーラムは、3日間という非常に限られた時間勝負の場です。ペンを握って下を向く時間は極力減らし、顔を上げて企業の担当者と話す時間を最大化しましょう。十分な「弾薬」を準備して、万全の体制で挑んでください!
