BCFでの選考の多様性
ボストンキャリアフォーラム(BCF)は、その場で内定を出す「即日内定」を最大の魅力の一つとする就職イベントです。多くの参加企業が、限られた期間内で書類選考から最終面接まで集中的に行い、学生が帰国する前に採用を決定します。
しかし、全ての企業がこの形式を採用しているわけではありません。特に、採用ポジションの重要度が高い場合や、企業として最終的な意思決定に慎重を期したい場合、BCFを「選考の主要なステップ」として活用し、最終面接や役員面接を帰国後の日程に設定するケースが見られます。
これは、企業側が学生の日本での環境下での姿勢を見たい、あるいは役員レベルの重要人物が現地ボストンに渡航できない場合に取られる戦略です。学生にとっては、BCFで選考通過の手応えを得つつ、帰国後の準備期間が生まれるというメリットもあります。
BCF後に面接が予定されている企業一覧
ボスキャリに参加する多くの企業は、キャリアフォーラム中に内定がでますが、一部の企業は、キャリアフォーラム後に最終面接が予定されています。
以下は、ボストンキャリアフォーラム(BCF)にて一部選考を実施し、BCF後に最終選考または次のステップの面接が予定されている企業の一覧です。
| 企業名 | ポジション | BCFでの選考ステップ | BCF後の選考ステップ(場所) |
|---|---|---|---|
| 日本発条 | 総合職(営業) | 二次面接(対面:ボストン/配属先部門長) | 最終面接(対面:日本/役員) |
| GPIF (年金積立金管理運用独立行政法人) |
運用専門職員 | 二次面接(ボストンキャリアフォーラム当日現地対面) | 役員面接(Web) |
| ヤマハ | 営業・マーケティング職、生産技術・管理職、IT職など | 一次面接(BCF当日) | 最終面接(オンラインまたは浜松本社) |
| マクニカ | 総合職 | 1次面接(現地/後日オンライン) 2次面接(現地/後日オンライン) |
最終選考(本社:新横浜) |
| AGSコンサルティング | 複数職種 | 書類選考→一次面接→適性検査→二次面接(選考状況により回数変更あり) | 最終面接 ※入社までに必ず一度対面で会うことが必須 |
国後の最終面接に向けた準備のポイント
BCFで選考が進んだとしても、帰国後の最終面接が採用の合否を分けることになります。これらの企業から内定を勝ち取るために、以下の点に留意して準備を進めましょう。
1. 企業への熱意を再構築する
BCFでは複数の企業を並行して受けますが、帰国後の選考ではその企業への「入社意欲の高さ」がより強く問われます。
BCFでの面接内容を振り返る: BCFで話した内容(志望動機、自己PRなど)と、その企業の社員・部門長から得た情報を整理し、最終面接の担当者(役員など)に対して、なぜその会社でなければならないのかを論理的かつ情熱的に伝えられるように準備し直しましょう。
2. 「役員面接」特有の視点に対応する
最終面接は役員が担当することが多く、現場レベルのスキルよりも、以下の広範な視点から評価されます。
企業理念やビジョンへの共感度: 企業が目指す将来像や価値観を理解し、それに貢献できるか。
長期的なキャリア志向: 10年後、20年後にどのように会社に貢献し、成長したいかという、スケールの大きな視点。
人間性や基礎的なポテンシャル: 組織の一員として信頼に足る人物か、危機管理能力や倫理観はどうか。
3. 場所や形式に合わせた準備
BCF後の面接は「Web(オンライン)」と「対面(日本国内のオフィス)」の2パターンがあります。
Web面接の場合: 通信環境、背景、ライティングなどを最終確認し、対面時よりも意識的に熱意を伝えるジェスチャーや発声を心がけましょう。
対面面接の場合: 旅費やスケジュール調整が必要となります。特に、遠方からの参加となる場合は、移動時間を考慮した上で、万全の体調で臨めるように手配しましょう(日本発条、ヤマハ、マクニカなど)。
BCF後の選考は、内定に最も近い、そして最も重要な関門です。この最終ステップを突破できるよう、計画的かつ集中的に準備を進めてください。




