Big 4(デロイト トーマツ、EY、PwC、KPMG)の各グループは、BCFを通じてグローバルな専門人材を積極的に採用しています。従来の監査や一般コンサルティングだけでなく、企業経営の最重要課題を解決できる高度なスキルが求められています。
Big 4が今、最も求める専門分野
Big 4グループ各社は、従来の会計監査や広範なコンサルティングに加え、高度に専門化された戦略的な分野においてグローバル人材を求めていることが明確です。
- サイバー・リスク対策: デロイト トーマツ サイバー(DTCY)やデロイト トーマツ リスクアドバイザリーは、単なる技術的な対策ではなく、ビジネス戦略としてのサイバーリスクや全社的なリスクマネジメントを担えるコンサルタントを求めている。
- ESG/サステナビリティ: KPMG JAPANは、気候変動や人権問題など、企業の持続可能性を経営戦略に組み込むサステナビリティ・トランスフォーメーションを支援する人材を重要視している。
- IT・トランザクション: EY新日本はITリスクコンサルタント、EYストラテジー・アンド・コンサルティング(EYSC)は戦略的なトランザクション支援など、専門領域を明確にして人材を募集している。
BCFにおける応募者の評価ポイント
1. グローバル経験と専門学位への高い評価
海外大学・大学院に在籍する候補者に対して、MBAなどの高度な学位やグローバルな経験が非常に高く評価されます。
- MBA/高度な学位の歓迎: PwCコンサルティング合同会社やデロイト トーマツ コンサルティング(DTC)、EY Japanグループの多くが、応募資格の学位に経営学修士(MBA)を含めており、高度なビジネススキルを持つ層をターゲットにしている。
- 留学形態を問わない柔軟な受付: PwCコンサルティング合同会社のように、正規・交換留学を問わず、日本国外の大学または大学院に留学中の方を応募対象としている。
- 高い語学力の要求: PwCコンサルティング合同会社の戦略コンサルタント職のように、日本語はネイティブレベル、英語は上級レベルの語学力が必須条件とされている。
2. BCFを起点とした複数選考ルートの設定
Big 4の選考プロセスは、あなたの応募時期や現地参加の可否に応じて、複数のルートが用意されています。
- BCF現地参加の重要性: PwCコンサルティング合同会社やアクセンチュアは、BCF選考ルートへの応募にはボストン現地会場で面接に参加できることを必須条件としており、対面選考を重視する傾向がある。現地参加できない場合は、国内選考ルートなど別のルートから応募する必要がある。
- Offerまでのスピードの差: 事前受付(オンラインで一部選考済み)の場合、BCF会期中に内定(Offer)が出る可能性がある一方、Walk-in受付の場合は、後日オンラインで後続の選考を実施するケースが多い。
Big 4 グループの出展企業と募集ポジション一覧
| グループ名 | 出展企業/部門 | 募集ポジション(または主要業務内容) | 専門分野/特記事項 |
|---|---|---|---|
| デロイト トーマツ グループ | デロイト トーマツ サイバー(DTCY) | サイバーコンサルタント | サイバーリスク戦略や企画立案を行う、希少価値の高いコンサルタントを募集。 |
| デロイト トーマツ グループ | デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社 | リスクアドバイザリーコンサルタント | 世界最大級のリスクマネジメントビジネスを展開。クライアントのリスクテイクを促し経済社会の成長に貢献。 |
| デロイト トーマツ グループ | デロイト トーマツ コンサルティング (DTC) | コンサルタント | エントリーのタイミングによっては、現地面接枠が満席となり、全ての面接を12月以降にオンラインで実施する可能性がある。 |
| EY Japan グループ | EY新日本 | ITリスクコンサルタント・IT監査職 | 最新テクノロジーやそれらのリスク評価に関する知識を蓄積し、高度なサービスを提供。 |
| EY Japan グループ | EY税理士法人 | 国際税務/コンサルタント、他 | 選考希望地としてボストンか東京かを選択させ、選考を実施。 |
| PwC Japan グループ | PwC Japanグループ | アシュアランス/ビジネスリスクコンサルティング関連職 | データアナリティクス・アシュアランス、リスク管理態勢構築支援など、アシュアランスとアドバイザリーの二つの側面を持つ業務。 |
| KPMG JAPAN | KPMG JAPAN | サステナビリティ領域コンサルティング | ESG課題の解決を支援するコンサルタント。CFO機能の強化、グローバルな経営管理基盤の構築支援も重要な役割。 |
これらの傾向から、Big 4は、グローバル人材を戦略的な専門分野の強化のために獲得しようとしており、その選考においては、応募者の実務経験や専門性に応じて複数のルートを用意しつつも、現地での対面選考を重視していることが分かります。





