もし皆さんがこのような悩みを抱えているなら、今回紹介する制度は間違いなくキャリアの分岐点になります。
文部科学省が展開する官民協働の留学支援制度、「トビタテ!留学JAPAN」。
単なる奨学金ではありません。これは、皆さんが自分だけの「実践的な留学」をデザインし、ボスキャリで企業が求める「行動力」や「アントレプレナーシップ」を証明するためのプラットフォームです。2026年度(第18期)の募集情報を基に、なぜこれがボスキャリ勢にとって最強の武器になるのか、その活用術を解説します。
1. トビタテ!留学JAPANとは?(第18期概要)
「トビタテ!留学JAPAN」は、意欲ある学生が海外へ飛び立つことを支援する、返済不要の奨学金制度です。2026年度(第18期)は、合計250名の学生を支援予定です。
この制度の最大の特徴は、「座学だけの留学はNG」という点です。インターンシップ、フィールドワーク、ボランティアなど、実社会と接点を持つ「実践活動」が必須要件となっています。
つまり、トビタテに合格して留学するということは、自動的に「他の学生とは違う、ユニークな実践経験(=強力なガクチカ)」を手に入れることを意味します。
2. ボスキャリ勢が狙うべき理由:圧倒的な資金援助
留学の最大のボトルネックはお金ですが、トビタテの支援額は非常に手厚く設定されています。アルバイトで留学資金を貯める時間を、英語学習や企業研究などの「自己投資」に充てることができます。
主な支援内容(返済不要)
- 奨学金(月額):12万円~16万円(地域・家計基準による)
- 留学準備金:渡航費やビザ代など。円安・物価高騰対応の加算あり。
- 授業料:最大30万円(語学のみは対象外)
支給額の例(家計基準内の場合)
| 項目 | 北米・欧州・シンガポール等 | アジア等 |
|---|---|---|
| 月額奨学金 | 160,000円 | 120,000円 |
| 留学準備金 | 350,000円 (基本25万+増額10万) | 210,000円 (基本15万+増額6万) |
※家計基準外(世帯年収が高め)の場合でも、月額6万円の支給コースがあり、準備金等は同額支給されます。つまり、親の年収に関わらずチャンスがあります。
3. どんな留学プランなら採用される?(募集コース)
第18期では、以下の3つのコースで募集が行われます。自分の専攻や将来のビジョンに合わせて選びましょう。
| コース名 | 採用予定 | 概要とボスキャリ活用イメージ |
|---|---|---|
| イノベーターコース | 50人 | 「ゼロ・トゥ・イチ」の挑戦。 自ら課題を設定し、独自の構想で新しい価値を生み出す計画。起業や新規事業開発を目指す学生に最適。 |
| STEAMコース | 100人 | 理系・テック・アート融合。 社会課題解決のための技術革新や新産業創出に貢献する分野。テック系企業やメーカーの研究開発職志望者に。 |
| ダイバーシティコース | 100人 | 多様な専門性。 スポーツ、芸術、人文学、社会科学など。地域創生や国際協力、メディアなどを目指す学生向け。 |
4. ボスキャリ内定に直結する「選考対策」
トビタテの選考プロセスは、まさに就職活動の予行演習です。ここで考え抜いた内容は、そのままボスキャリのESや面接で使えます。
選考の流れ
書面審査(一次)→ 面接審査(二次)→ 採否決定
審査で見られるポイント:「人物」重視
GPAや語学力だけで判断されません。重視されるのは以下の要素です。
- 独自性:ありきたりな留学ではないか?自分だけのストーリーがあるか?
- 熱意・好奇心:困難な状況でも楽しめるタフさがあるか?
- 将来のビジョン:留学経験を、将来どのように社会に還元するか?
これらは全て、ボスキャリに参加するトップ企業が学生に求めている資質と一致します。トビタテの応募書類を作成することは、最強の自己分析になるのです。
5. 応募スケジュールと要件
応募は個人ではなく、在籍する大学等を通して行います。学内締切はこれより早い場合が多いので、すぐに大学の留学窓口に確認してください。
機構への申請期限
- 一般(新大学1年生以外):2026年2月27日(金)17時
- 新大学1年生:2026年4月23日(木)17時
留学の時期・期間
- 開始時期:2026年8月1日~2027年3月31日の間に出発
- 期間:28日以上1年以内(3ヶ月以上推奨)
重要な応募要件ピックアップ
- 日本国籍または永住許可があること。
- 2026年4月1日時点で30歳以下であること。
- 受入機関(インターン先や大学)の許可が得られること。※個人宅へのホームステイなどは不可
6. まとめ:資金を理由に夢を諦めないで
過去のトビタテ生には、「人生は一回しかないので、なるべく新しい経験をしたい」と語り、トロント大学での研究留学や海外インターンを実現させた先輩たちがいます。彼らの多くは、その経験を武器にグローバル企業への道を切り拓いています。
ボスキャリで内定を勝ち取るために必要なのは、英語力だけではありません。「自ら考え、行動し、壁を乗り越えた経験」です。
トビタテ!留学JAPANは、資金面での不安を取り除き、皆さんがその経験にフルコミットするための最強のサポーターです。まずは募集要項を読み込み、「自分なら世界で何を仕掛けるか」を妄想することから始めてみませんか?
