ボストンキャリアフォーラム(ボスキャリ)当日、皆さんは広い会場と独特の熱気に圧倒されてしまうかもしれません。「面接官に会う瞬間」を具体的にイメージできているかどうかで、当日のパフォーマンスは大きく変わります。
この記事では、ブースへの訪問から面接室への入室、そして面接開始までのリアルな流れをシミュレーション形式で解説します。細かいマナーや持ち物の注意点も補足していますので、ぜひ当日の朝にも見返してください。
ボストンキャリアフォーラム当日の面接までの流れ
約束の時間5-10分前にはブースへ到着
面接予約時間の5〜10分前には、必ず企業のブースへ到着するようにしましょう。ブースにいる受付担当者や社員の方に、「〇時から面接のお約束をいただいている〇〇(氏名)です」と伝えます。

面接の場所は大きく分けて2パターンあります。
- ブース内でそのまま面接:ウォークインや一次面接に多いケースです。
- 別室のインタビュールームへ移動:ブースとは別のフロアやエリアにある専用の面接会場へ案内されるケースです。
企業によっては、ブースに「面接予約者はこちらへ」という案内が出ている場合や、「予約者は直接インタビュールームへ」と事前に指示がある場合もあります。当日は会場が広く、移動に時間がかかるため、事前にメールの指示をよく確認しておきましょう。

インタビュールーム前での待機
インタビュールームは、展示会場(ブースエリア)とは別の静かなフロアに設置されていることが一般的です。各社がカーテンやパーティションで仕切った小さな個室を使用しており、面接官は1名〜2名体制が基本です。

ブースからインタビュールームまでは、若手社員の方が誘導してくれることが多いですが、部屋の前で「お名前をお呼びするまで、そこの椅子でお待ちください」と指示されます。ここは気持ちを落ち着ける最後のチャンスです。身だしなみを整え、深呼吸をして待ちましょう。
名前を呼ばれたら:入室のマナー
名前を呼ばれたら、いよいよ入室です。ボスキャリ特有の「カーテン仕切り」の部屋に入る際の流れを具体的に見てみましょう。
| ステップ | 学生のアクション | 会話例 |
|---|---|---|
| 1. 入室の合図 | 名前を呼ばれたら、はっきりとした声で返事をし、カーテンを開ける前に「失礼いたします」と声をかけます(ノックの代わり)。 | 学生:「はい。失礼いたします」 |
| 2. 入室・挨拶 | カーテンをくぐり、中に入ります。面接官が立って迎えてくれることも多いので、相手の目をしっかり見て挨拶します。 | 面接官:「田中さん、どうぞお入り下さい」 学生:「アメリカン大学の田中武と申します。本日はよろしくお願い致します」 |
| 3. 一礼 | 名前を言い終えてから、丁寧にお辞儀(30〜45度)をします。「言葉」と「動作」を分けるのがポイントです。 | (しっかりとお辞儀をする) |
名刺交換を行う(準備している場合のみ)
もし皆さんが名刺を作成して持参している場合は、挨拶の直後に名刺交換を行うことがあります。ただし、学生の場合は名刺は必須ではありません。なくても選考に不利になることはないので安心してください。
もし相手から名刺を差し出された場合は、「あいにく名刺を持ち合わせておりませんで、申し訳ございません。頂戴いたします」と伝え、両手で丁寧に受け取りましょう。
| 会話例 |
|---|
| 面接官:「全日本銀行、人事部の竹中です。よろしくお願い致します」 (名刺交換、または受け取りを行う) 面接官:「それでは、お座り下さい」 学生:「失礼いたします」(着席) |
着席後:履歴書(レジュメ)の提出
着席後、よくあるのが「履歴書(またはレジュメ)をいただけますか?」という求めです。
企業側はボスキャリのサイト経由で皆さんのデータを持っていますが、システムから出力されたものは見づらいため、面接の場であらためて「整ったフォーマットの履歴書」を要求されるケースが多々あります。
- 持参すべきもの:日本語の履歴書(JIS規格など)、英文レジュメ。それぞれ多めに(20〜30枚程度)印刷して持参しましょう。
- 渡し方:クリアファイルから取り出し、相手が読みやすい向きにして両手で渡します。
※ウォークインで既に書類を提出している場合は、再提出は不要なことが多いですが、念のため手元には用意しておきましょう。
ボスキャリ当日のスケジュール管理と注意点
面接時間は「長引く」前提で見積もる
面接のスケジュールを組む際は、時間に余裕を持つことが鉄則です。例えば30分の予定が、話が弾んで45分になることは珍しくありません。
また、ボスキャリの醍醐味でもありますが、面接の評価が高いと「この後、少し待てますか?次は部長と面接してほしいのですが」と、その場で二次面接、三次面接へ案内されるサプライズも頻繁に起こります。このチャンスを逃さないためにも、ギチギチのスケジュールは避けましょう。
面接と面接の間には「30分」のバッファを
次の予定を入れる際は、移動時間を含めて最低でも30分のバッファ(余裕)を持たせてください。
【バッファが必要な理由】
- 会場が広大:展示ホールからインタビュールームへの移動だけで10分以上かかることがあります。
- トイレや食事の混雑:昼時はどこも長蛇の列です。身だしなみを整える時間も必要です。
- 頭の切り替え:直前の面接の反省をしつつ、次の企業の志望動機や自己PRを復習する時間を確保するためです。
当日は予期せぬことが起こります。余裕を持った行動が、心の余裕を生み、良い面接結果に繋がります。皆さんのボスキャリでの成功を応援しています!
