皆さん、こんにちは!東京ウインターキャリアフォーラム(TWCF2025)の準備は進んでいますか? 今回は、今まさにバイリンガル人材を喉から手が出るほど求めている主要業界と、そこで求められている具体的な職種トレンドについて深掘り解説します。
「英語を使って働きたい」「グローバルに活躍したい」と考えている皆さんにとって、どの企業がどんなポジションを用意しているのかを知ることは、内定への近道です。ぜひ企業研究の参考にしてくださいね。
1. 傾向の強い主要業界と事業領域
バイリンガル人材を強く求めている業界には明確な共通点があります。それは、「事業構造そのものが国際的な連携や海外展開を前提としている」という点です。特に注目すべき4つの領域を見ていきましょう。
A. コンサルティング・専門サービス
グローバルな経営課題の解決や、高度な専門知識を扱う企業群です。ここでは「知識」と「スピード」が武器になります。
| 分野 | 注目企業とポジション例 |
|---|---|
| 知識/経営コンサル | AlphaSights(クライアント・サービス・アソシエイト)、ピュアグロース(コンサルタント、HR、マーケター) |
| エネルギー/リサーチ | オーロラ・エナジー・リサーチ(リサーチ部、アドバイザリー部での定量分析・意思決定支援) |
| 人材サービス | エンワールド・ジャパン、ジェイ エイ シー グループ(リクルートメントコンサルタント) |
| 総合IT/SIer | キンドリルジャパングループ、エクシオ・デジタルソリューションズ(ITコンサル、SE、DX推進) |
B. グローバル展開を加速するメーカー(製造・素材・コンテンツ)
日本のモノづくりやコンテンツを世界へ届ける企業です。ここでは製品開発から海外展開までを一気通貫で担える人材が求められています。
特に注目なのがゲーム・エンタテインメント業界です。Cygamesでは海外ユーザーニーズの分析や交渉を行う「グローバル事業職」、スクウェア・エニックスやカプコン、コナミグループでは、制作の進行管理やリエゾン(調整役)として「ローカライズ職」の募集が目立ちます。
また、ショーワグローブやリケンテクノス、関西ペイントといった化学・素材メーカーでも、海外拠点との連携や駐在を前提としたエンジニアや営業職が活躍しています。
C. 商社および国際取引関連
伝統的に海外展開が強い商社業界も健在です。岩谷産業、岡谷鋼機、巴商会、第一実業などでは、海外営業や国際物流、貿易業務を担うポジションが多数募集されています。岩谷産業のように「入社8〜12年目での海外駐在」をモデルケースとして明示している企業もあり、長期的なグローバルキャリアを描きやすいのが特徴です。
D. ホスピタリティ、不動産、観光
インバウンド需要の復活に伴い、ハイレベルな語学力と「おもてなし」の心を持つ人材が急募されています。
森ビルホスピタリティコーポレーションや星野リゾート、ケン・ホテルなどでは、幹部候補としての総合職採用が行われています。また、グローバルトラストネットワークス(GTN)のように社員の約7割が外国籍という環境で、外国人向け生活支援ソリューションを提供する企業や、顧客の9割が外国人のアウテックなど、日常的に英語が飛び交う環境も増えています。
2. 募集ポジションの「4つのトレンド」
では、具体的にどんな「役割」が求められているのでしょうか? 単なる通訳・翻訳ではなく、将来の経営幹部候補である総合職(ジェネラリスト)としての募集が主流です。特に以下の4つの役割が強調されています。
① グローバルビジネス開発・海外駐在
語学力とビジネスセンスを武器に、新市場を開拓し、現地法人をマネジメントする役割です。
- エポック社:フランス語、スペイン語、中国語など特定言語スキルを持つ人材を駐在候補として募集。
- クレイン:入社後1年程度での海外駐在(店舗管理者)を想定。
- あなぶき興産:東南アジアや米国展開を見据え、海外勤務意欲のある人材を歓迎。
② 国際的な課題解決とコンサルティング
高度な専門性と国際視点で企業の意思決定を支えます。
- AlphaSights:世界中のエキスパートとクライアントを繋ぐビジネスの中核。
- トヨタファイナンシャルサービス、コナミグループ:連結ベースの管理会計や海外関連会社を含む予算管理など、グローバル規模の経営企画職。
③ グローバルIT・システム推進
海外子会社の管理やDX推進をITの側面から支える重要なポジションです。
- 住友電気工業、GDX Co.,Ltd:グローバル経理や会計システム導入サポート。
- エクシオ・デジタルソリューションズ:海外拠点での実務を通じた「海外トレイニー」制度を用意し、DX推進エンジニアを育成。
④ コンテンツのローカライズ/リエゾン
前述のゲーム業界などで、日本発のコンテンツを世界基準に最適化する専門職です。 スクウェア・エニックスやカプコンでは、英語圏文化への深い理解と、開発チームへのフィードバック能力が求められており、クリエイティブな側面も強い仕事です。
まとめ
今回紹介した企業の傾向から見えるのは、バイリンガル人材に求められている役割が「言語を通じて、国内企業を世界に、あるいは世界を日本につなぎ、ビジネスを戦略的に推進する存在」であるということです。
皆さんの持つ語学力や多文化理解力は、これからの日本企業の成長に不可欠な「資産」です。ぜひ自信を持って、自分に合った企業を見つけてくださいね!
