ボストンキャリアフォーラム2026に参加する企業の求人票を約150社分・372件、職種の切り口で分析してみました。どんな職種の求人がどれくらいの割合で存在するのかを整理し、業界ごとの傾向もあわせて紹介します。
なお、この分析は、9月時点で求人を公開している約150社・372件の求人タイトルを対象とした分析です。イベント全体では500件近い求人が公開されていますが、今回はタイトルから職種を正確に分類できたものに絞っています。
職種カテゴリ別の分布
全372件を分類した結果が以下の表です。「総合職」が求人数で最多となり、「コンサルタント」「エンジニア・IT」が僅差で続きます。この上位3カテゴリだけで全体の51.8%を占めており、ボスキャリ参加企業の求人の半分以上がこの3つのどれかに当てはまる計算になります。
| 職種カテゴリ | 求人数 | 全体に占める割合 | 該当する企業数 |
|---|---|---|---|
| 総合職 | 85件 | 22.8% | 62社 |
| コンサルタント | 57件 | 15.3% | 31社 |
| エンジニア・IT | 51件 | 13.7% | 30社 |
| その他専門職 | 32件 | 8.6% | 24社 |
| 営業・セールス | 26件 | 7.0% | 23社 |
| インターンシップ | 22件 | 5.9% | 16社 |
| 監査・税務・リスク管理 | 21件 | 5.6% | 10社 |
| 投資銀行・金融専門職 | 11件 | 3.0% | 8社 |
| 経営企画・事業開発 | 11件 | 3.0% | 9社 |
| マーケティング・広報 | 11件 | 3.0% | 11社 |
| 研究開発・研究職 | 11件 | 3.0% | 11社 |
| 生産・製造・技術 | 10件 | 2.7% | 9社 |
| クリエイティブ・企画 | 9件 | 2.4% | 5社 |
| 財務・経理・会計 | 7件 | 1.9% | 7社 |
| 法務 | 4件 | 1.1% | 4社 |
| 人事・HR | 3件 | 0.8% | 3社 |
| キャリア採用(経験者) | 1件 | 0.3% | 1社 |
「総合職」が最多の理由は業界の広さ
「総合職」求人が最も多かった背景には、商社・金融・不動産・製造業といった伝統的な日系大手企業の多くが、部門を限定しない一括採用スタイルを取っていることがあります。トグルホールディングス、パナソニック エナジー、フジクラ、三菱HCキャピタルなど、業界を問わず62社が総合職・オープンコース枠を設けており、入社後に配属先を決めるジョブローテーション型のキャリア形成が今なお主流であることがうかがえます。
「新卒でまず何がやりたいか決めきれていない」という学生にとっては、総合職求人の多さは選択肢の広さでもあります。
「コンサルタント」「エンジニア・IT」が求人数を牽引
2位のコンサルタント(57件・31社)と3位のエンジニア・IT(51件・30社)は、求人数・該当企業数ともに僅差です。コンサルタントはレントラックス、ビジョン・コンサルティング、ベイカレント、EY Japanのようなコンサルティング専業ファームに加え、金融・メーカー系企業が社内に置く「〇〇コンサルタント職」も含まれています。エンジニア・ITはアマゾン ウェブ サービス ジャパンのようなIT専業企業だけでなく、三菱UFJ銀行や野村證券のような金融機関にもIT・デジタル職として一定数存在しており、業界を問わずエンジニア採用が広がっていることが分かります。
ニッチだが存在感のある専門職種
全体に占める割合は数%程度ですが、特定の業界と強く結びついた専門職カテゴリも見られました。監査・税務・リスク管理(21件・10社)はAGSコンサルティング、KPMGジャパン、EOS会計事務所など会計・監査業界に集中しています。投資銀行・金融専門職(11件・8社)はみずほフィナンシャルグループ、大和証券グループ、岡三証券など証券・銀行業界に限定されており、業界の専門性がそのまま職種カテゴリに反映される典型例です。
研究開発・研究職(11件・11社)は富士通グループや大塚製薬など、クリエイティブ・企画(9件・5社)はチームラボやセガなどエンタメ・ゲーム業界に偏っており、こうした専門職種は「その職種で募集している企業がどの業界に多いか」を先に把握しておくと志望先を絞り込みやすくなります。
インターンシップ経由の採用も一定数
職種名に「インターン」「Summer Analyst」等を含む求人は22件・16社で、全体の5.9%でした。ソフトバンク、DELOITTE LLP、Boston Consulting Group、バンク・オブ・アメリカなど、外資系企業や大手コンサルティングファームで目立ちます。新卒一括の本選考とは別に、インターンシップでの実績をもとにフルタイムオファーにつなげる採用フローを持つ企業が一定数存在することも、今回の分析から見えてきました。
まとめ
今回の分析では、「総合職」「コンサルタント」「エンジニア・IT」の上位3カテゴリで求人全体の51.8%を占めることが分かりました。特にエンジニア・ITは業界を問わず求人が存在しており、専攻や興味関心を活かせる職種を探す際の選択肢は幅広いと言えます。一方で、投資銀行や研究開発、クリエイティブ系のような専門職種は特定の業界に集中する傾向が強く、志望する職種が決まっている方は、まずその職種が多い業界から企業研究を始めるのが効率的です。
「どの業界を見るか」だけでなく「どの職種を軸に企業を探すか」という視点を持つと、これまで見えていなかった志望候補が見つかるかもしれません。

