「インターンシップに参加しなくても、本番の面接で頑張れば大丈夫」と思っていませんか?
結論から言うと、インターンシップ経験者と未経験者の間には、最終的な内定保有率に明確な差が存在します。特に、短期決戦であるボストンキャリアフォーラム(ボスキャリ)においては、事前準備の質が結果を大きく左右します。
今回は、一般的な就職活動のデータとボスキャリ特有の事情を交えながら、インターンシップへの参加がいかに内定率に直結するかを解説します。
データで見る「インターン参加者」の強さ
就職情報会社(マイナビやリクルートなど)の毎年の調査によると、インターンシップに参加した学生の内定保有率は、未参加の学生に比べて圧倒的に高い傾向にあります。
以下は、一般的な就職活動における傾向をまとめたものです。
| 項目 | インターン参加者 | 未参加者 |
|---|---|---|
| 内定保有率(早期) | 高い(80%以上が早期に内定を獲得する傾向) | 低い(活動開始が遅れる傾向) |
| 企業理解度 | 深い(実務や社員の雰囲気を知っている) | 浅い(Web情報のみに頼りがち) |
| 選考突破率 | 有利(優遇ルートや面接慣れがある) | 不利(「なぜこの会社か」が弱くなりがち) |
特に注目すべきは、インターンシップ参加者の約3〜4割が「インターン参加企業からそのまま内定を得ている」というデータもあることです。「インターン=採用直結」の流れは年々加速しています。
なぜインターン参加者の内定率は高いのか?
単に「優秀だから」という理由だけではありません。構造的なメリットが3つあります。
1. 「優遇ルート」に乗れるから
前回の記事でも触れた通り、現在は一定の条件を満たしたインターンシップであれば、企業は参加者の情報を採用選考に利用できます。 その結果、参加者限定で「早期選考の案内」「一次面接の免除」「リクルーターによる面接対策」といった特典が与えられます。一般応募の学生が書類選考で苦戦している間に、参加者はすでに最終面接に進んでいることも珍しくありません。
2. 「志望動機」の説得力が段違いだから
ボスキャリの面接で最も聞かれるのが「なぜ他社ではなく、うちなのか?」という質問です。 Webサイトで調べただけの学生は「御社の理念に共感しました」といった抽象的な回答になりがちですが、インターン参加者は「現場で○○という業務を体験し、社員の△△な姿勢に惹かれたから」と、実体験に基づいた強力な回答ができます。この差が、合否を分ける決定的な要因になります。
3. 自分が「働くイメージ」を持てているから
内定が出ない学生の多くは、面接で「自信のなさ」や「ミスマッチ感」を見抜かれています。 インターンを経験していると、「自分はこの仕事ができそうか」「この会社の雰囲気に合うか」を肌感覚で理解しているため、面接官に対しても堂々と振る舞うことができます。この「自信」こそが、内定率を高める隠れた要因です。
ボスキャリにおける「インターン」の重要性
ボスキャリは3日間という超短期決戦です。そのため、事前のインターンシップ(夏開催の東京サマーインターンや、ボスキャリ前のオンラインインターン)に参加しているかどうかで、当日の動き方が変わります。
- 参加者の動き:事前に内定(または内定に近い確約)を持った状態で、余裕を持って他の企業を受けたり、ディナーに参加したりできる。
- 未参加者の動き:会場でゼロから説明会を聞き、ESを出し、面接の予約を取るという「自転車操業」になりがち。
まとめ:内定率を上げるために今やるべきこと
「内定率」という数字は、単なる確率論ではありません。「どれだけ早く動き出し、企業と接点を持ったか」の結果です。
まだ間に合うインターンシップがあるなら、迷わず応募しましょう。もし日程が合わない場合でも、1dayの仕事体験やオンライン説明会に積極的に参加し、少しでも「リアルな接点」を持つことが、ボスキャリ本番での内定率を飛躍的に高めます。
