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ボストンキャリアフォーラムでビックフォーに内定した方に、実際の仕事の様子をインタビューしてきました。監査法人志望者は、是非参考にしてみてください。

ボストンキャリアフォーラムで内定を貰ったんですよね?

はい、そうです。ビッグフォーの1社から内定を貰って、2年間ニューヨークの事務所で働きました。大学では会計学を専攻していました。

監査法人ではどんな生活が待っているのですか?

監査法人やアサインされるプロジェクトにもよりますが、僕の場合は、日系の大手メーカーにアサインされて、基本的にはずっとその会社に在中していました。

え、ずっとクライアント先にいるんですか?

そうです。常時はりついていたのは、4人程度で、決算の時期になると8人程度まで人数が増えます。常時人がいるのは、四半期決算の業務があることが大きいと思います。3ヶ月ごとに決算を出す必要があるので、定常業務が一定量発生するのです。

毎日どのくらい働くんですか?

毎日、夜中までですね。特に決算期になると、土日も関係ありません。いろいろ学びましたが、他の業界に比べると結構厳しい環境だったと思います。

忙しさを左右する要因はどこにあるんでしょうか?

これは、担当パートナーの性格に依存する、と言っても過言ではありません。監査法人のパートナーは、複数のクライアントを掛け持ちしていて、監査に対する最終責任を負っています。もちろん、すべてを個人でチェックすることは不可能なので、各担当クライアントに在中しているスタッフの仕事をレビューするわけですが、このチェックの幅や深さが、パートナーによってかなり個人差がある訳です。細かくて、いろいろなチェックをしたがるパートナーの下で働く会計士は地獄ですね。

クライアントからいくらフィーを貰っているんですか?

これは、業界や企業によってまったく異なります。例えば、私が担当していた大手メーカーが払っていたフィーは、年間3−4億くらいでしょうか。このお金で、常時4人のスタッフと繁忙期の8名のスタッフ、そして担当するパートナーの人件費と監査法人の取り分が賄われているわけです。高級で有名な金融機関などは、パートナーへの報酬だけで何億円という世界だと聞いています。

監査法人とクライアントの関係はどんな感じなのでしょうか?

監査法人とクライアントの関係は、大きなる矛盾に満ちていると思います。なぜなら、監査法人は監査先の企業をチェックする立場でありながら、同時に、監査先の企業はお客様になるからです。これでは、利害関係のない監査など発生し得ません。クライアントに嫌われると、契約を更新してもらえない可能性があるわけですから。

監査法人を変更されるリスクがあるわけですね。

そうです。といっても、滅多な事ではこういうことはありません。どんなことでもそうですが、監査法人の切り替えは、スイッチングコストが非常に高いので、企業もあまりやりたがらないのです。こうしたことをいろいろ考えると、監査業務は、利害関係のない国の機関が実施した方がよいのではないかとも思います。

2015年10月現在、東芝の不正会計問題が騒がれていますが、監査法人の責任はどう思いますか?

これは非常に難しい問題です。どんな案件でもそうですが、監査法人は、クライアント企業との契約で、提出してもらう資料に虚偽がないことを保証してもらった上で提出してもらっているのです。つまり、監査法人がクライアント企業から受け取る情報は、正しいことが前提になっていわけです。性善説に基づいているわけですね。これは逆を言えば、クライアント側で悪意を持って誤った情報を提出された場合に、見破るのは容易ではないとも言えます。

もちろん、しっかりとチェックすれば見抜くことができるのかもしれませんが、チェックする範囲を広げると、仕事が死ぬ程増えるので、あえてパンドラの箱を開けたいと思わないというのが、監査法人側の本音だったりします。

でも、不祥事が起きれば、監査法人も叩かれますよね?

その通りです。ですから、そういった特殊な状況こそ、監査法人を切り替えるというプレッシャーがかかるタイミングでしょうね。